時のメロディー・花と犬とアートな日々

自然が好き。小さな幸せ探し・・・

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「私の父」


「私の父」


私の愛犬リリィを 大切そうに 抱いている

孫のように 抱いている

かれこれ 30分以上は 抱いている 

手がしびれたと言いながらも 抱いている



下ろしたらと言っても 下ろさない

まだ抱っこしてほしそうだからと言って 下ろさない


椅子に座って膝の上で抱っこをし

歩きながら 話しかけながら抱っこをしている


「そんなに甘やかすと 犬の方が順位が上になって

リリィの家来になってしまうわよ」

とからかっても

「家来になってもいい」と父は目を細めて言う



リリィを連れて 実家に遊びに行っても

父が我が家に 遊びにやって来ても

いつもそんなものだから

帰るまでには 愛犬はすっかりワガママ娘になり

父はすっかりリリィの家来になっている



母から聞いた話

私が一才の赤ん坊の頃

父に抱っこされ 上野の動物園に連れていってもらったらしい


部屋の中でリリィを抱っこして「これはテレビ」「これは電話」と見せては話しかけるように

「これはキリン」「これはおサルさん」と私に見せて話しかけていたのかもしれない


「まだ小さくて見てもなんにもわからないのにね」と母は懐かしそうに言っていた



叔母から聞いた話

母の実家か親戚の家にみんなで遊びに行った時のこと

母と私を残して父だけが帰ることになった


いったん別れたはずの父が また急に顔を見せた

どうやら私とひとときも離れるのが心配で戻ってきたという

結局、私は父に抱かれて一緒に連れていかれたらしい



可愛がられ愛されていた小さな子供の頃の記憶。



愛犬を大切そうに抱っこする父の姿に

覚えてもいない 私の小さな頃の

そんな光景が 突然 見えたような気がした。


・・・・・・

(余談)

両親は愛犬を人間の子どものように話しかけ接します。まるで孫のように。

私たちのことよりもお腹はすいていないか、喉はかわいていないか、トイレは大丈夫だろうかと気にします。

何をしても「いい子」「賢い」と他の人が聞いたら恥ずかしいくらいに褒めまくります。

欲しそうにしてかわいそうだからと、父がご飯の時にわざと床におかずをポトリとこぼしたりして、私と喧嘩しそうになったこともありました。

私たちの大切な愛犬を、このうえもないくらいに可愛がってくれて嬉しいしありがたいのですが、しつけの方が・・・(^^;

「じじばばが甘やかして悪い子になったらごめんね。また帰ったらしっかりしつけをしてね」と母が言うくらいに2人で甘やかします。

ですが、両親が帰り、愛犬たちも甘えさせてくれる人がいなくなると、また私たちの言うことを聞くようになります。

犬の方もちゃっかりしています(笑)


昨年、とても悲しいことがあり、父の運転で両親が車で十数時間もかけて四国からやってきてくれました。

絵の個展をする時も叔母と一緒に車でかけつけて手伝ってくれました。

嬉しい時は一緒に喜んでくれて、悲しい時もそばにいてくれて、いつも幸せを願ってくれていて、遠くで見守ってくれる両親。

そろそろ私の方が見守る側になってきたかもしれません。

最近、しんみりしたり、昔を懐かしんだり、やや懐古主義になってきたかもしれません。

ふと、こんな詩を書いてみたくなりました。

余談が少し長すぎました。詩の余韻がかえって薄くなってしまったかもしれませんね。

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Last Modified : 2019-08-08