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台風と自然の脅威

今回の台風はすさまじかった。
風がゴーゴーと低い声でうなるかと思えば、ヒューヒューと悲鳴のような声もあげる。
雨風がドンドンと家を叩き、蹴とばし、物をぶつけ、家を揺らしていく。
今までこんなすさまじい台風を私は経験したことがなかった。

「どうか、家をお守りください!」と神頼みをしたのは今回が初めてだ。
以前、「嵐の飛び魚」などという台風の詩を書いたが、そんな甘っちょろいものではない。

外が荒れ狂っている時、私は眠れないでいた。
youtubeで夏目漱石の「こころ」の朗読を聴いてみたりもしていた。
が、落ち着かないのか、あらすじに集中できない。

突如、一部の地域は避難するようにと市内放送が流れる。
テレビ等で見た戦時中の空襲警報のような不気味さを感じる。

うとうとしていると、今度はスマホが突然何度か鳴った。
一部の地域、土砂崩れに注意するようにとメッセージが大きくでている。
あの時の嫌な感じを思い出す。
震災後、毎日のように地震速報が何度も鳴ったことを。

よく覚えていないが、あれはテレビのニュースであったろうか。
土砂崩れがあるといけないので、できたら二階にいるようにと言っていたような気がする。

早く台風が通り過ぎるようにと願っていた。
雨戸を閉めているので外の様子が全くわからない。
朝になって外を見るのが怖かった。壊れた物が散乱していないだろうか?

朝になり、おそるおそる雨戸をあけて外を見る。
枝葉が絨毯のように散乱していた。庭に3m位の木が根本から折れて転がっている。
後片付けは大変だったが、被害はその程度だった。ほっとした。
しかし、カーポートの屋根が飛んだり、門が壊れた家もあると聞いた。
いまだに多くの世帯が停電で不便な生活をしている地域もある。

こうして、これを書いている今、外は小鳥がさえずり、蝉が鳴き、木々は静かに立っている。
穏やかで平和で安らぎを感じる。
自然があのような恐ろしい振る舞いをしたことを私はすっかり忘れている。

2011年の震災の時のこともそうだ。あの時のこともすっかり忘れている。
テレビで海に流されている人々を見た時の恐怖と福島の原発が爆発した時の恐怖。
一刻一刻とメルトダウンへ近づいていった時の恐怖。
その後の原発の放射能汚染水の問題。
放射能と食べ物、健康についても、不安でざわめいていたものだった。
そしていくらか反省し、少しばかり襟が正されたりした。

原発がメルトダウンすると世界中が思っていた時、なぜしなかったのだろう?
自衛隊の人たちが空中から放水して、命がけで原発の爆発を消し止めてくれたからである。
あの人たちは今どうしているのだろう?不思議だ。
警察官でも消防隊員でも、一般人でも、命がけで人を救えば表彰されるはずなのに。
日本を守った英雄なはずなのに、表彰もされず、メディアにも表に顔をだしていないように思う。

また、あの時、多くの国が震災で弱っていた日本を応援してくれたことも忘れていないだろうか。

自然は時々、忘れた頃に私たちに脅威を思い知らせる。
私たちが感謝を忘れ、奢っている時に。

ふとそんな気がした。
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Last Modified : 2019-09-11