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ターシャの家

この本も何度も読み返したい本です。

いつもいる部屋、キッチン、パントリー、リビングルーム、ドレス、アトリエ、ポーチ、ガーデン、納屋、食器や調理道具、大切にしている物などが紹介されています。

まずすごいなあと思ったのが、アンティーク風の電話のある周囲の壁。

壁がアドレス帳になっていて、一面、たくさんの人の誕生日や結婚記念日、電話番号、住所、イラストが消せない「黒いサインペン」で「壁」に書かれているんです!

必要なくなってか変更でか横線やバツ印で消されているものもあれば、丸で囲まれているもの、手持ちぶたさで(?)のコーギーのイラスト書きもあります。


壁が彼女の交友歴のアドレス帳でもあり、楽しいおしゃべりの時間のアルバムでもあるんですね。

サインペンで壁に書いてしまう行為自体がすごいと思いますし、他の人の記念日を気にしている気遣いもさすがだと思いました。

きっと、彼女が女手一つで4人の子供を育てあげられたのも、もしかしたらこんなところにもあるのかもしれないですね。


1つターシャさんのことで勘違いしていたことがあります。

全て昔風に暮らされていたのかと思っていたのですが、家には現代風な部屋や設備もちゃんとあって、新旧を上手く併用していたんですね。

モダンなリビングルームも統一感のある配色でとても素敵です。


それとこれもごっちゃになっていたのですが、結婚してから家は二度引っ越しているんですね。

23歳で結婚し農場の家に住み、30歳でニューハンプシャーの田舎の廃屋を購入して見違えるように変身させ、子育ても終わった56歳に「コーギービルの村まつり」の印税でバーモント州の山奥(息子の家の隣)の土地を購入し、息子のセスさんに「コーギーコテージ」を建ててもらったんですね。

息子のセスさんの名前はターシャさんの本でよく見かけますが、お母さんが大好きだったんでしょうね。

いろんなものを作ってあげてるんですね。教師を辞めてから見よう見真似で家具作りの仕事をはじめ、そしてお母さんのために家まで建ててしまうからすごいです。

研究熱心で手仕事が得意なところも母親譲りなんでしょうね。

また、ニューハンプシャーの家が17部屋もあったそうで、想像がつかないです。掃除が大変そうくらいにしか。


本の最初の6ページにセピア色した小さな子供たちの写真があります。いたずらっこそうで元気そうで幸せそうです。

ターシャさんは9歳で両親が離婚して、父親の友人に預けられ、15歳で学校をやめて一人暮らしをされ、結婚して子供を育てながらイラストの仕事をしたり本を出版したりします。

私たちターシャファンが憧れてしまうのは、彼女が甘えずに「自立」していることと、夢を並はずれた勤勉さ・努力で手にいれてしまうところでしょうか。

その勤勉さと持続力も才能の1つなのかもしれません。

それとなんといっても彼女の素敵すぎる「庭」と「手作りの物たち」に女性は憧れてしまうんですよね。


冷蔵庫に料理とは全く関係のない、手書きの「詩」を貼っているんですよ。

料理好きの彼女にとって冷蔵庫はよく目に触れる場所であり、神聖な場所でもあったのかもしれませんね。


貼られていた次の詩は1920年代に書かれたマックス・アーマンの「デシデラータ」からの抜粋だそうです。

とてもいい詩です。私も冷蔵庫に手書きの詩を貼っておこうかしら。


~~~~~~~~~~~   詩 マックス・アーマン「デシデラータ」より   ~~~~~~~~~~~

まわりが騒がしく、せわしくても、おだやかに行動し、静けさがどのように心休まるものかに思いをはせよ。

可能なかぎり、しかしへつらうことなく、すべての人と、よい関係を築け。自分をいつわらず、静かに真実を語り、人の話も、耳を傾けて聞こう。

無学、無知の者の話も。彼らにも、言いたいことがあるのだから。


どんなにつまらなく見える仕事も、大切にしよう。どれも、人生を築く、貴重な財産なのだ。

仕事上の油断は禁物。世の中は、落とし穴だらけだ。かといって、世の中の善を見落としてはいけない。

高い理想にむかって邁進(まいしん)している人は、たくさんいる。勇気ある行為は、あらゆる場所に満ちあふれている。


自分の心に正直であれ。特に、愛するふりをしてはいけない。愛に対して懐疑的になってもいけない。

無味感想で現実主義の世の中にあっても、愛は雑草のように生き続けるものだから。


年齢による分別を快く受け入れよう。若さにしがみつくことなく、しなやかに手放そう。

突然の不運に立ち向かえるよう、精神をきたえよ。しかし、暗い想像で、打ちしずんではいけない。

不安の多くは、疲れと孤独から生まれる。

自分を律するのはいいが、それいじょうに、自分に優しくせよ。

(マックス・アーマン「デシデラータ」から抜粋)P35


*参考 「ターシャの家」ターシャ・テューダー著 リチャード・W・ブラウン写真 食野雅子訳 メディアファクトリー発行 3000円

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Last Modified : 2019-08-08